こんにちは、流芳園(りゅうほうえん)です。
明日は、約15名の皆様を対象に、日本茶についてお話しさせていただく機会を頂戴しております。
今回の講習では、流芳園の八代目園主であり、茶師十段でもある谷口善右衛門が、これまで歩んできた道のりや、お茶に込めた想い、そして流芳園が店を構える京都・宇治田原について、二種類のお茶を味わっていただきながらお伝えする予定です。
☑本記事から分かること
・八代目園主襲名と夕誉の誕生
・茶師十段への昇段と現在の想い
・宇治田原の魅力と素朴仕立 白折の誕生
☑記事の信頼性

・緑茶発祥の地 宇治田原に店舗
・創業200余年の日本茶専門店
・農林水産大臣賞を複数回受賞
【序盤】先代から託された想い ― オリジナル玉露「夕誉」の誕生

前半は、流芳園のオリジナル玉露「夕誉(ゆうほまれ)」を淹れ、皆様に味わっていただきながらお話しさせていただきます。
「夕誉」の誕生のきっかけは、先代である七代目園主から託された一つの課題でした。
「淹れやすくて、おいしい高級緑茶をつくれないか」
従来の高級玉露は、低温のお湯でじっくりと淹れることが一般的です。しかし、先代が求めたのは、熱めのお湯でも手軽に淹れることができ、それでいて香り高く、水色が美しく、味わいにも深みがあるお茶でした。
その想いを受け、2010年から開発に取り組みました。
茶葉の素材選び、仕上げ加工、火入れ、そして合組(ブレンド)。一つひとつを見直しながら、幾度となく試作を重ねました。
若芽ならではの旨味を大切にし、独自の精選加工を施した茶葉に、微量の高級宇治抹茶をあしらうことで、上品な香りとコク、透明感のある美しい薄緑色の水色を表現。
そして2012年、八代目園主を襲名した年に「夕誉」は商品化されました。
先代から託された想いを受け継ぎながら、時代に合わせた新しいお茶の楽しみ方を提案する。
「夕誉」は、そんな流芳園の姿勢を形にしたお茶でもあります。
関連商品・参考資料
https://www.ryuhoen.co.jp/?pid=155952788
【中盤】茶師十段への歩みと、今、大切にしていること

中盤では、2024年9月7日に茶師十段に認定された当時のこと、そして現在の心境についてお話しさせていただきます。
茶師の段位は、お茶の品質を見極める技術を競う全国茶審査技術競技大会を通じて認定されるものです。
私自身、2011年に六段、2013年に七段、2014年に八段と、技術を磨きながら段位を重ねてまいりました。
しかし、その道のりは決して平坦なものではありませんでした。
2017年の大会では九段への昇段を果たせず、その後は茶業団体の役員として運営側に携わる期間や、新型コロナウイルスの影響による大会の中止なども重なり、長らく競技の場から離れることとなりました。
そして2023年、6年ぶりに全国大会へ復帰し、九段に昇段。
翌2024年9月7日、大阪府堺市で開催された第71回全国茶審査技術競技大会において、念願の最高位「十段」に昇段することができました。
宇治田原町では初めて、京都府内では2人目となる茶師十段の誕生でした。
この結果は、決して自分一人の力で成し遂げられたものではありません。
これまで関わってくださった多くの皆様から頂戴した経験、そして温かいご支援があってこそのものと、心より感謝しております。
講習では、十段に認定された時の心境や、そこに至るまでの紆余曲折、そして現在、お茶とどのように向き合っているのかについてお話しさせていただく予定です。
お茶の世界は奥深く、学びに終わりはありません。
これまで培ってきた技術を大切にしながら、これからも宇治茶、そして茶業の発展に少しでも貢献できるよう、日々精進してまいりたいと考えております。
関連商品・参考資料
https://www.ryuhoen.co.jp/?pid=156060078
【終盤】宇治田原の風土と素材を生かす ― 「素朴仕立 白折」の誕生

後半は、流芳園の「素朴仕立 白折(しらおれ)」を淹れ、皆様に味わっていただきながら、宇治田原のことをお話しさせていただきます。
「素朴仕立 白折」の誕生のきっかけは、京都・宇治田原で丹精込めて育てられた玉露「宇治光」との出会いでした。
宇治田原は、昼夜の寒暖差が大きく、霧が発生しやすい、お茶づくりに恵まれた自然環境を持つ土地です。
その土地で育まれた茶葉の魅力を、できる限り素材そのままに味わっていただきたい。
そんな想いから生まれたのが「素朴仕立 白折」です。
目指したのは、「果実のような味わいで、飲みごたえのあるお茶」。
味わいの中心となるのは、厳選した宇治田原産の上質な玉露です。
そこに上質な茶葉から取れる白い茎(白棒)を合組することで、雑味を和らげ、まろやかな甘味を引き立てています。
さらに、素材の持ち味を大切にした仕上げ加工によって、玉露らしい濃厚な旨味と華やかな香味を表現しています。
「素朴仕立」という名前には、茶葉を必要以上に加工するのではなく、素材が持つ本来の魅力を生かしたいという考え方があります。
それは、宇治田原の茶生産農家で昔から親しまれてきた、素朴なお茶の楽しみ方にも通じるものです。
講習では、「素朴仕立 白折」の味わいがどのような考え方で構成されているのかをお話しするとともに、宇治田原の風土やお茶づくりの文化についてもご紹介する予定です。
一杯のお茶を通じて、宇治田原という土地に少しでも親しみを感じていただければ幸いです。
関連商品・参考資料
https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/茶師「十段」への歩み-~紆余曲折~-1/
二つのお茶から伝えたいこと

今回、皆様に味わっていただく「夕誉」と「素朴仕立 白折」。
一方は、先代から託された課題に向き合い、現代の暮らしに寄り添う新しい高級緑茶として生まれたお茶。
もう一方は、宇治田原の素材が持つ魅力を大切にし、その個性を生かすことで生まれたお茶です。
誕生の背景も、目指した味わいも異なりますが、どちらにも共通しているのは、**「素材を見極め、その持ち味を生かし、おいしいお茶をお届けしたい」**という想いです。
お茶は、ただ飲むだけでもおいしいものですが、その背景にある人や土地、つくり手の想いを知ることで、また違った味わい方ができるのではないでしょうか。
一口だけでも、しっかりと味わう。
そんな日常の小さな喜びである「おいしい」という感覚を、これからも大切にしていただきたいと思っております。
明日、ご参加いただく皆様と、お茶を囲みながら豊かなひとときを過ごせることを楽しみにしております。
流芳園 八代目園主・茶師十段 谷口善右衛門
オリジナル玉露 夕誉【ゆうほまれ】

「オリジナルブレンド 夕誉」はどのようなお茶?
流芳園オリジナル玉露 夕誉は、簡単で淹れやすい高級緑茶。
水出しから熱湯まで幅広くお楽しみいただけます。
「お茶の淹れ方ってよくわからないわ」と言われるような方から、湯温や抽出時間など淹れ方にこだわる方も含め、より多くの方に美味しく簡単にご愛飲いただけます。
夕誉は、八代目園主 谷口善右衛門がひたすらお茶と向き合い、多くの材料、数々の試作を繰り返し作り上げた、従来の緑茶のイメージを覆す全く新しい緑茶。
天候と芽の動きから摘採のタイミングを見極めることで若芽に摘採することができ、若芽の茶をミル芽いい、そのミル芽(若芽)の旨味と充分な肥培管理をすることで作られる養分の旨味、独自の精選加工を施し、微量の高級宇治抹茶をあしらえることで凛とした香味が生まれます。
その味わいは上品な香りとコク、それから透明感のある薄緑を表現することができ、うまみ・香り・水色、各々に品位を感じていただけるプレミアムな味わいに仕上げました。
茶種:オリジナル玉露
料金:1,620円 / 60g(税込)
素朴仕立 白折【しらおれ】

はさみ刈の玉露茶葉を使用。
上質な茶葉と茎を組み合わせているため、
お茶自体に凄い甘みがあり、雑味が取られているため、
フルーティーな味わいとなっています。
本物の味わいを熱いお湯でも楽しむことができます。
茶種:素朴仕立(玉露)
料金:1,080円 / 60g(税込)