こんにちは、流芳園(りゅうほうえん)です。
緑茶発祥の地 宇治田原町で店舗を構える流芳園ですが、
改めてお茶の歴史や味わいそして楽しみ方についてお話ししたいと思います。
「お茶について詳しく知りたい!」
「茶畑ってどうやってできるの?」
「宇治田原のお茶の香りと味について教えて!」
今回はこういった疑問にお答えします。
☑本記事から分かること
・茶について
・茶畑(姿・形、植え方)について
・香を楽しむ「緑茶ティーバッグの淹れ方」
☑記事の信頼性
・緑茶発祥の地 宇治田原に店舗
・創業200余年の日本茶専門店
・農林水産大臣賞を複数回受賞
茶と茶畑について
茶や茶畑についてご紹介していきますね。
茶について
チャの学名は、
1753年スウェーデンの植物学者リンネがテア・シネンシスと命名していますが、
現在はドイツの植物学者のクンツが命名した、
カメリア・シネンシスCamellia sinensis(L.)O.kuntze(1887年)を使用しております。
ツバキ科(Camellia:カメリア)の中の更に分類すると、
ツバキ属、チャ節というグループに属します。
茶は永年性の常緑樹で、世界的には比較的温暖な年平均気温が13°C以上、
年間降水量1300mm以上、弱酸性土壌の亜熱帯地方に多く分布しています。
中国種とアッサム種に大別され、
温帯では主として耐寒性の強い中国種が栽培されており、
葉は小さく低木でタンニン含有量少なく、主に緑茶の原料として使用されています。
亜熱帯や熱帯では、耐寒性の弱いアッサム種が栽培されており、
葉は大きく高木でタンニン含有量が多く、主に紅茶の原料として使用されています。
また、中国種とアッサム種の中間型も種々雑多あり、
中国小葉種、中国大葉種、インド小葉種(シャン種)、インド大葉種(アッサム種)の
4変種に分けて考えることもあります。
■茶の歴史
茶という植物の原産地は、中国西南部、雲南省の山岳部と推定されています。
日本における茶という植物が自生していたのかについては、
古くから議論がありましたがその根拠となっていたものが、
特に西日本の山間部に茶が自然に生えていた例があり、
それを「ヤマチャ」と呼んでいたとのこと。
これらは、
(我々が知る歴史において)中国から種子を持ち帰る前から存在していた様子。
しかし、全く人の手が入っていない地域での存在は無いようで、
遺伝子研究からも日本のお茶は中国と極めて関連性が強いとされています。
1192年、源頼朝は征夷大将軍となり鎌倉に幕府を開きました。
その頃、すでに宋(中国)で仏教を学んだ僧が帰国し、
日本に新しい文化をもたらしていました。
1191年に帰国した栄西が、長崎県平戸の富春園に茶園を開いたといいます。
さらに、背振山(佐賀と福岡の境)にも茶園を開きました。
他にも、栄西は、京都栂尾高山寺の明恵上人に茶の種子を贈ったとされます。
これが、後世には最も由緒正しい茶とされ、「本茶」と呼ばれるようになりました。
茶畑について
茶の木のカタチはどんな形があるの?
アッサム種は、高木。
中国種は、低木。
茶は、横に広がり難く上に伸びやすい「直立型(やぶきた品種)」と、
横に広がりやすい「開張型(かなやみどり品種)」、
「中間型(さやまかおり品種)」の3つがあります。
【豆知識】
栽植は、「種」と「苗」があります。
種では根が深く伸び、
苗は早く成園になります(早く一定した生産量の茶畑になるということ)。
どうやって植えていくんだろう?
単条植えは、少ない苗木で、広い面積の茶畑を造成することができ、
成園になれば、千鳥植えと収量は変わらないと想定されます。
複条植えでは、千鳥植えが知られており、
千鳥植え栽培の場合は、
間隔の競合が軽減され、収穫物としての量が増えると考えられています。
【豆知識】
本来の複条植えは、単条植えの倍。
一つの畝(うね)に2本の苗木を植えていき、コストも単条植えの倍を想定します。
また、千鳥の足跡のように植え付けることから、「千鳥植え」と呼ばれます。
茶の活用方法
お茶の木を庭木に活用する例もあります。
昔は、屋敷の周りに茶を植え、飲用されていたようです。
茶は、年数を経て少しづつ成長していき、5~7年で成園になります。
上の畑も千鳥植えですが、見た目には一つの茶畑のように見えます。
千鳥植えでは、枝が交差し一つの茶畑のように、形成されています。
というところから、お茶の木については、自由度あるということもいえます。
宇治田原の茶畑を散策してみよう
宇治田原町の茶畑の多くは幹線道路から見えませんが、
少し山の方へ行くと、たくさん見かけることができます
茶畑の眺め、そして目から感じるお茶の香りはいかがでしたでしょうか。
機会がありましたら、宇治田原の山の中を回遊してみてください。
流芳園八代目について
お次に宇治田原町の茶を広めようと努めている、
流芳園の現当主を紹介します。
八代目 谷口善右衛門を襲名しております、
本名 谷口 悟司(たにぐち さとし)と申します。
流芳園が受け継いできた想いを大切にし、
「お茶が好き」とお客さまがにお喜びいただくには、
どのような味わいをご提案すればと、追求しております。
様々な香りや味の素材があり、
美味しい茶葉を見極める目利きや、ブレンド技術も大切です。
また、切磋琢磨し技術に磨きをかけるためにも、
茶審査技術競技大会に挑戦しております。
過去2回の大会(2011年・2017年)では優勝し、農林水産大臣賞をいただきました。
今後もたくさんのお客さまへ美味しいお茶をお届けするため、
技術を磨いていきたいと思います。
次に、簡単に緑茶を楽しむことができる、
緑茶ティーバッグの美味しい淹れ方についてご紹介します。
香りを楽しむ「緑茶ティーバッグの淹れ方」※テイスティング
5人分の淹れ方をご案内させていただきます。
■用意するものは?
① ティーバッグ3g
② 湯さまし器(無ければ浅く平ための器、ごはん茶碗などで代用)
④ 紙コップ(90~100ml)5つ
⑥ 沸騰させたお湯100°C
■美味しく淹れるポイントは?
・ポイント1
先に、お湯を湯さまし器に淹れる。
・ポイント2
お湯は、湯さまし器の「5分目 ※もしくは6分目」まで入れる。
■何秒ぐらい揺らせばいいの?
40~50秒でOKです。
■出来上がり
注ぎ分ければ、出来上がりです。
水出し茶もできますので、
甘口の大道寺(緑)と香りと渋みの禅定寺(黄)を飲み比べてください。
宇治田原産シングルオリジン緑茶ティーバッグ
茶農家も茶師もなんと!農林水産大臣賞の受賞者!
茶品評会で農林水産大臣賞を受賞している、
宇治田原町の茶農家さん達とコラボした商品です。
宇治田原産シングルオリジン緑茶ティーバッグ、
「大道寺」と「禅定寺」をご紹介します。
「大道寺(緑)」&「禅定寺(黄)」【だいどうじ&ぜんじょうじ】
稀少の宇治田原産のシングルオリジン(単一品種)!
2種類の緑茶ティーバッグになります。
熱めのお湯にも対応、扱い簡単な緑茶ティーバッグ。
もちろん『宇治茶100%使用』!
緑色パッケージの大道寺(玉露)は、「甘く美しいグリーンの水色」が特徴。
黄色のパッケージの禅定寺(かぶせ茶)は、「清涼感のある香り」が特徴。
テトラ(三角)バッグ採用しており、扱いが簡単な緑茶ティーバッグになっています。
是非ご堪能あれ。
茶種:玉露ティーバッグ・かぶせ茶ティーバッグ
料金:630円 /21g(税込)~
茶種:ご贈答
料金:1,601円 / 2本詰合(税込)~
まとめ:茶と茶畑のこと、そしてお茶の香り
いかがでしたでしょうか?
茶、茶畑、そしてお茶の香りをご堪能いただけましたか?
この地宇治田原町で初代から200年続く流芳園ですが、
これからもお茶への想いを大切にしていきたいと思います。
また、これからもお客さまが喜んでいただけるお茶を作り、
長く関係性を続けていただけるような場所で在りたいと思います。