こんにちは、流芳園(りゅうほうえん)です。
新茶は毎年5~6月に販売されるお茶のことを指します。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
しかし、実は秋にも新茶があることをご存知でしょうか?
今回は、秋の新茶とも言われている蔵出し茶について紹介し、
秋の新茶と言われている所以や味わいなどについて詳しく説明していきます。
「蔵出し茶はなぜ秋の新茶と呼ばれているの?」
「蔵出し茶の味わいとは?」
「蔵出し茶の楽しみ方とは?」
今回はこういった疑問にお答えします。
☑本記事から分かること
・蔵出し茶が秋の新茶と呼ばれている理由
・蔵出し茶の味わい
・蔵出し茶の楽しみ方
☑記事の信頼性
・緑茶発祥の地 宇治田原に店舗
・創業200余年の日本茶専門店
・農林水産大臣賞受賞
蔵出し茶は秋の新茶
蔵出し茶はなぜ秋の新茶と呼ばれているのでしょうか。
日本では、江戸時代にお茶壺道中が行われておりました。
茶壺は、江戸から宇治へ、宇治でつくられたお茶を壺に詰め、
中山道を通って長野県の甲州谷村で夏を越し、秋に江戸へ運ばれました。
宇治でつくられた「新茶」を
長野の爽涼な山間部で夏を越したとされるこの行為が熟成であり、
現在の蔵出し茶のイメージと重なります。
お茶壺道中では、
抹茶の原料である碾茶を貯蔵することで甘味を増したされております。
この味わいの変化を急須で飲む緑茶に代用することで蔵出し茶をつくることができ、
同じ茶葉でも新茶の初々しいフレッシュな味わいと熟成したことで、
甘味が増した蔵出し茶の味わいでは異なるお茶のように感じられます。
「蔵出し茶」は、新茶期とは異なる新たな味わいとして楽しめることから、
秋の新茶などともよばれることがございます。
急須で飲む緑茶は、
お茶壺道中が制度化された約100年後に生まれたとされております。
蔵出し茶の味わい
5~6月に販売される新茶と比較しつつ蔵出し茶の味わいについて紹介します。
味わいは、甘くまろやかになります。
香りは、清涼感の中にも芳醇な甘みが生まれます。
(新茶は、初々しい爽やかな香り)
水色は、彩度と濃度感が少し増すように感じられます。
新茶は、ベールに包まれた状態の初々しいフレッシュな香り(香味)であるのに対し、
その内に秘めていたモノがベールを脱いで、
持って生まれてきた本来の香り(香味)を発するようなイメージです。
【豆知識】
蔵出し茶は、酸化させ鮮度を落とすのではないことから、
アミノ酸やポリフェノールの変化は少ないとはいわれます。
しかし、温度の安定した冷暗所で貯蔵することで、
成分の増減が起こり味わいや香りは変化し、熟成すると考えられています。
蔵出し茶の楽しみ方
では、蔵出し茶はどういったシチュエーションに合うのかや、
どういった楽しみ方があるのかについてご紹介します。
蔵出し茶は、10月後半以降に出来上がるお茶ですので、
在庫があれば11月~3月が購入可能な期間になります。
まずは、食の秋には和菓子のお供にしていただけます。
冬は、温かいお茶が最もその威力を発揮する時期といえますので、
年末年始やクリスマスにはご家族の団欒を過ごされるときなどには、
お茶は必須のアイテムとなるのではないでしょうか?
茶をつくる者としては、朝茶がおすすめ。
理由は、お茶の香りや味わいが鮮明に感じられる時間帯であるからです。
ぜひ一度、同じ日に同じ茶葉で朝と夕方で味比べしてみてください。
特に冬場の朝茶は格別です。
そして、2月にはバレンタイン、3月にはホワイトデーがございますので、
お茶好きの方へのプレゼントに最適。
以上、蔵出し茶はゆっくりと時間をかけて、
少しずつ成分を変化させることで出来上がる特別な茶葉。
お茶のシーズンである5月には、初々しい爽やかな「新茶」で旬をお楽しみいただき、
秋以降、11月からは熟成したこの時期から一段と甘みが増した、
「蔵出し茶」で旬を味わっていただければ、
楽しいお茶ライフにしていただけるのではないでしょうか。
流芳園おすすめの蔵出し茶などをご紹介
流芳園で販売している蔵出し茶などについて紹介します。
蔵出し茶は特別な時期のみ販売している商品でございますので、
ぜひ味わっていただきたい逸品となっております。
オンラインだけでなく、電話でもご注文を承っておりますので、
お気軽にお問い合わせくださいね。
蔵出し茶 七代【ななだい】
香りやうっすら感じる甘みの余韻が特徴の蔵出し茶。
新茶とはまた違った良さとコクを楽しむことができるに違いありません。
七代という名は、八代目が七代目から引き継ぐ際に、
「流芳園をしっかり継ぐ」という想いを込めて名付けたもの。
茶種:煎茶
料金:1,026円 / 55g(税込)
オリジナル玉露 夕誉【ゆうほまれ】
八代目が開発した至極の逸品であり、熟成された蔵出し茶。
夕誉は、ほのかな甘さと香りがプラスされ、後口も爽やか。
また上品さも持ち合わせおり、味わい深いため、
高級洋菓子や、アフターヌーン・ティーのスイーツなどに合いやすいです。
茶種:玉露
料金:1,066円 / 8g×5本(税込)
煎茶 流芳園【りゅうほうえん】
新緑の香りを茶葉がそのまま包み込むように爽やかで、
良質な茶葉を厳選することで贅沢なコクを実現しています。
八十八夜(付近)に採れた茶葉で作っているため、
旬の味を堪能することができます。
老舗の名を刻んだ逸品、是非ご堪能あれ。
茶種:煎茶
料金:1,620円 / 80g(税込)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は秋の新茶とも言われている蔵出し茶について紹介しました。
なかなか馴染みのないお茶だと思いますが、
特別な味と時間を堪能できる至極の逸品となっておりますので、ぜひお試しあれ。