お茶にまつわるテクノロジーの変遷

こんにちは、流芳園(りゅうほうえん)です。

お茶は古くから日本の生活に欠かせない存在でした。かつては人々の手で一つ一つ丁寧に作られてきましたが、時代の進化とともにお茶の生産にもテクノロジーが導入されるようになりました。本記事では、お茶の製造におけるテクノロジーの変遷をたどりながら、依然として人の手で丁寧に作られている玉露の魅力についてご紹介します。

「お茶製造の歴史とテクノロジーの進化とは?」
「玉露:それは伝統と技の結晶とは?」
今回はこういった疑問にお答えします。

本記事から分かること

 ・お茶製造の歴史とテクノロジーの進化とは?

 ・玉露:それは伝統と技の結晶とは?

 ・流芳園オススメのお茶の紹介

記事の信頼性

流芳園の景観

・緑茶発祥の地 宇治田原に店舗

・創業200余年の日本茶専門店

・農林水産大臣賞を複数回受賞

お茶製造の歴史とテクノロジーの進化とは?

お茶の製造は長い歴史を持ち、その方法も時代とともに進化してきました。ここでは、伝統的な手作業から始まり、機械化による効率化、そして現代の先進技術まで、お茶製造の変遷をたどってみましょう。

手作業による伝統的なお茶作りとは?

お茶の歴史は古く、最初はすべて手作業で行われていました。茶摘みから茶葉の揉み、乾燥まで、すべての工程が人の手によって行われ、時間と労力をかけて丁寧に作られていました。この伝統的な手法は、お茶の香りや味わいを最大限に引き出すためのものでした。

機械化による効率化と品質向上とは?

時代が進むにつれて、お茶の製造にも機械化の波が押し寄せました。茶摘み機や揉み機、乾燥機などの導入により、生産効率が飛躍的に向上しました。また、機械化によって一定の品質を保つことができるようになり、多くの人々に安定した品質のお茶を提供できるようになりました。

現代のテクノロジーとお茶の未来

現在では、AIやIoT技術を活用したスマート農業が注目されています。これにより、さらに高品質なお茶の生産が可能になり、消費者のニーズに応える製品が次々と生まれています。しかし、テクノロジーの進化とともに、伝統的な製法を守り続けることの重要性も再認識されています。

玉露を含めたお茶は、風土に恵まれた土地であることが大切です。さらに、玉露には代々継承され、時代の中で進化してきた製茶の技術があります。そんな中でおいしいお茶をつくり続けるためには、優秀な茶農家であっても自然とのコミュニケーションは常に難しい状況にあるといわれます。
宇治茶の産地は、個人で農業を営まれている方も多く、テクノロジーが助けになり足りない労力を補ってくれることも多々あります。例えば、大自然の中で作り上げられるお茶にとって、気象は切っても切れない関係といえます。今は昔とは違い、スマホやパソコンからリアルな気象予測の情報を得たり、それらを蓄積することが簡単にできるようになりました。また、多くの人手を必要とした製茶は、乗用茶刈り機を使用することで一人で茶摘みができるようになり、茶を揉む作業でも、針のように仕上げるようプログラミングをすることで休まずに人が揉み続けているようにお茶を仕上げてくれます。

【豆知識】
1890年代には、有用な茶の品種育成や改良、遺伝的性質に人が手を加えて、よりすぐれた品種をつくりだす、すなわち作物育種がお茶においても始まりました。茶の木は、自家不和合性のため、種子をとってまいても親と同じものができないことから、実生茶園で優れたお茶ができた場合には、接ぎ木や挿し木・取り木など分生苗をし、同じ特性を持った茶園をつくりお茶にします。
その後1960年以降には、新しい茶畑(新植)や弱ってきた茶ノ木の植え替え(改植)は、実生から挿し木による品種茶園へと変わっていきました。

日本で最も有名な品種が「やぶきた(藪北)」で杉山彦三郎によって選抜される(1920年代)。そのやぶきた品種が優秀であると認められたのは、1930年代でありました。

玉露:それは伝統と技の結晶

現代のテクノロジーが進化する中でも、玉露はその独特な製法を守り続けています。職人の技術と手間暇をかけた製造過程が、他のお茶にはない深い香りと味わいを生み出しています。ここでは、玉露の歴史と製法、そしてその魅力について詳しく見ていきましょう。

玉露の歴史と製法とは?

玉露は、日本茶の中でも特に高級とされ、その製法は非常に手間がかかります。摘む前に茶葉を覆い、日光を遮ることで独特の甘みと旨味を引き出します。摘み取りから加工まで、すべての工程が手作業で行われ、職人の技術と経験が詰まった逸品です。

近年では、藁やよしず・菰など、資材の減少から伝統製法である本ず本式などの覆い下製法が減少傾向にあります。そして、製茶は、テクノロジーを上手に活用することでお茶の品質向上につながっています。そんな中で、化学繊維を用いた覆い下茶園で製茶させるお茶も、評価が上がっており、流行の変化や新たな技術が導入されることで優れた玉露や抹茶をつくれるようになってきたことも伝統製法が減少している影響のひとつであるといえます。

しかし、奥に秘める味わい、深み、という面では伝統製法の必要性は確かに存在しており、宇治茶の産地では今も伝統製法の継承は続いています。

【豆知識】
覆い下製法とは、茶園に藁や菰・化学繊維などをかぶせて栽培する方法で、日光を遮ると、テアニン(うまみ成分)からカテキン(渋み成分)への変化が小さくできるため、うまみが多く、渋みの少ないお茶をつくることができる製法です。

手作業が生む香りと味わいの深さとは?

玉露の魅力は、その香りと味わいの深さにあります。手作業で丁寧に作られることで、茶葉本来の持つ繊細な香りと豊かな味わいが引き出されます。機械では再現できない絶妙な味わいが、伝統製法からできる玉露には詰まっているのです。

高品質な玉露にも用いられる伝統の手摘み製法は、その味わいに特徴があり、柔らかい舌ざわりを生み出すことができます。機械刈り茶との違いは味比べするとご理解いただけると思います。理由としては、人が目で見て、柔らかい葉っぱを選んで摘んでいきますので硬い葉っぱがはいらないこと。そして、手摘み玉露の茶園は自然仕立てといわれる特別な仕立てになっております。加えて、自然仕立ては、一葉一葉に養分がいき渡り易く、その茶園からできるお茶のコクを向上させることができます。養分たっぷりの土壌をつくり、伝統の製法である「手摘み」と「自然仕立茶園」を組み合わせることで、独特の柔らかい舌触りが生まれます。手摘み茶についても、湯さまし茶の需要が低下していることと機械刈り茶の品質向上に加え、人手不足の問題、徐々に生産量は減少しています。

玉露の楽しみ方と健康効果とは?

玉露は、その豊かな味わいを楽しむだけでなく、健康効果も高いとされています。アミノ酸が豊富に含まれており、血圧降下やリラックス効果が期待できます。ゆっくりと時間をかけて玉露を楽しむことで、心も体もリラクゼーションできるでしょう。

玉露は、緑茶特有のアミノ酸の一種であるテアニンが豊富です。テアニンは、遮光することでポリフェノールへの代謝が抑えられます。また、テアニンの代謝は、気温が高いほど促進することから冷涼地ほど品質の良いお茶をつくることができます。

【豆知識】

茶は、ツバキ属植物であり、その新葉にテアニン、カフェイン、カテキン類など特有の成分を高濃度に含んでいる。うまみ成分であるアミノ酸が、お茶には豊富です。アミノ酸の中で最も多いのが、グルタミン酸のエチルアミドであるテアニンです。テアニンは、主として根で合成されと考えられ、これはテアニン合成の原料であるグルタミン酸が茶樹の部位を問わず存在し、エチルアミンの合成系が根に存在しているからです。そして根でできたテアニンは、茎を通り新芽、新葉へと移行します。

流芳園がおすすめするお茶とは?

いかがでしょうか。
お茶は、やはり風土に恵まれた土地であることが大切です。そこに代々継承され、守られるだけではなく時代の中で進化してきた技術があります。そして、テクノロジーは、おいしいお茶をつくるために行う難しい判断の助けになってくれます。人の手だけでは、量産に限界があり、その労力を補ってくれます。しかし、伝統的な手法を活用することで作り上げることができる玉露のようなお茶は、今でも多くの人々に必要とされ、愛されています。ぜひ、手作業を重んじ丹精込めて作り上げられた玉露を味わい、その魅力を感じてみてください。そして、この記事を読んで、玉露を楽しんでみたいと思ったあなたに、ぜひおすすめしたいのが「流芳園」のお茶です。様々なテイストの玉露を取り揃えています。是非、この機会にお試しください。

秘園の露【ひえんのつゆ】

流芳園の秘園の露

手摘み玉露「秘園の露」は、新茶が出来上がってからは、こちらに切り替わります。

茶種:玉露
料金:3,240円 / 80g(税込)

秘園の露の予約購入はこちらから

甘露【かんろ】

流芳園の甘露

玉露「甘露」は、新茶が出来上がってからは、こちらに切り替わります。

茶種:玉露
料金:2,160円 / 80g(税込)

甘露の予約購入はこちらから


オリジナル玉露 夕誉【ゆうほまれ】


「オリジナルブレンド 夕誉」はどのようなお茶?

流芳園オリジナル玉露 夕誉は、簡単で淹れやすい高級緑茶。
水出しから熱湯まで幅広くお楽しみいただけます。
「お茶の淹れ方ってよくわからないわ」と言われるような方から、湯温や抽出時間など淹れ方にこだわる方も含め、より多くの方に美味しく簡単にご愛飲いただけます。夕誉は、八代目園主 谷口善右衛門がひたすらお茶と向き合い、多くの材料、数々の試作を繰り返し作り上げた、従来の緑茶のイメージを覆す全く新しい緑茶。天候と芽の動きから摘採のタイミングを見極めることで若芽に摘採することができ、若芽の茶をミル芽いい、そのミル芽(若芽)の旨味と充分な肥培管理をすることで作られる養分の旨味、独自の精選加工を施し、微量の高級宇治抹茶をあしらえることで凛とした香味が生まれます。その味わいは上品な香りとコク、それから透明感のある薄緑を表現することができ、うまみ・香り・水色、各々に品位を感じていただけるプレミアムな味わいに仕上げました。

茶種:オリジナル玉露
料金:1,620円 / 80g(税込)

夕誉の購入はこちらから


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