こんにちは、流芳園(りゅうほうえん)です。
古くから親しまれている抹茶。
抹茶には大きく分けて、
薄茶【うすちゃ】と濃茶【こいちゃ】の2種類があります。
今回は濃茶に特化し説明していきたいと思います。
薄茶に関して知りたい方は、こちらから。
濃茶とはから、日本茶専門店が解説する美味しい淹れ方まで、
濃茶が好きになってもらえるよう説明していきます。
「濃茶っていったいどんなお茶?」
「濃茶はどんな人におすすめなの?」
「濃茶の美味しい淹れ方は?」
今回はこういった疑問にお答えします。
☑本記事から分かること
・濃茶とはどんなお茶か
・濃茶はどんな人におすすめか、どんな時に飲むと良いか
・濃茶の最高に美味しい淹れ方
☑記事の信頼性
![流芳園の景観](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2022/09/e63e09d98bc2fd4db53760ddd4a1eb5a-1.png)
・緑茶発祥の地 宇治田原に店舗
・創業200余年の日本茶専門店
・農林水産大臣賞を複数回受賞
濃茶とは
皆さんがイメージされる抹茶は基本的に薄茶だと思います。
では、はたして濃茶とはどんなお茶なのでしょうか。
濃茶とは、抹茶本来の味や香りと楽しむことのできるお茶
![](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/03/matcha102.jpg)
濃茶とは、とろりとした少しゆるめのペースト状の抹茶です。
味わいは、超濃厚でまろやか。
理由は、旨味成分たっぷりの高品質な茶葉で抹茶をつくっているからです。
【豆知識】
高品質な理由は、
宇治茶の伝統製法「自然仕立」「手摘み碾茶」「覆下栽培」がキーワード。
![](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/03/matcha104.jpg)
「自然仕立て」
茶の木を自然に伸びるままに育てることで、
深みのある香りと、味わいをあわせ持ったお茶をつくることができます。
高さは、製茶期が終わりに膝下まで刈り落された茶の木が
次の摘採期には背丈ほどまでに成長するものもあります。
その手摘み茶園の仕立てが、自然仕立てと呼ばれています。
「手摘み碾茶」
手摘みすることで良質な茶葉だけを選ぶことができます。
更に手摘みの茶園は、栄養たっぷりの土壌です。
「覆下栽培」
伝統製法の藁や菰を駆使した本簾栽培、よしずの上に藁をかけ、
暗い状態にして、ゆっくりと上品な抹茶の香りと味わいをつくります。
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摘み取り時期が近づいた頃に覆い下の茶園の中にはいると、
甘いお茶の香りが漂っています。
【豆知識】
抹茶は緑茶の一種で、碾茶(てんちゃ)を石うすなどで微粉末状にしたもの。
粒径は10ミクロン(μ)程度といわれます。
![](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/03/matcha99.jpg)
碾茶(てんちゃ)とは、抹茶を石臼などで挽く前の状態。
![](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/03/matcha100.jpg)
碾茶は、収穫した茶葉を蒸して、碾茶炉と呼ばれる機械で揉まずにあぶって、
乾燥させた茶葉のことです。
濃茶の飲み方
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回し飲み
濃茶は、お茶会で高価な茶碗を使用し、複数人で回し飲みするのが一般的。
飲み口は、小茶巾(こちゃきん)という布で拭き、次の方へ回して飲んでいきます。
【豆知識】
お茶席では全員が平等という考えもあることから、
回し飲みをする上で気をつけることが2つあります。
一つ目は、次の人のことも考えた分量を飲むこと。
飲みすぎや、飲まなさ過ぎにも注意しましょう。
二つ目は、最後に飲む方は、飲み残しがないようにしましょう。
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一人濃茶
一人で濃茶も可能です。
濃茶の点前稽古もエアー(空)点前もありですが、
実際に点てたほうが抹茶を練る感覚を鍛錬できます。
また美味しいそうな和菓子をいただいたときにも
濃茶が飲みたくなってしまいます。
一人なら気軽にできるので是非やってみましょう。
こんな人におすすめ!
抹茶は、和菓子の良きパートナーです。
まずは、和菓子が好きな方は、絶対に一度は挑戦していただきたい。
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そして茶筅(ちゃせん)さえあれば、
ご自宅で簡単に点てられますので、茶筅を持っている方にもおすすめ!
![](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/03/matcha108.jpg)
もちろん抹茶好きな方は、濃茶を体感してみてください。
濃茶を飲む機会
■京都観光
おすすめスポットは、京都!
お旅行の際には濃茶にも挑戦してみましょう。
![](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/03/kyoto1.png)
■お茶会
茶道をされてるご友人はいらっしゃいませんか?
リアルでお茶会に参加するのも楽しいです。
あまり知られていませんが本当はお茶会って、
素人の方が面白かったりもします。
サポートしてくださる知人がいらっしゃったら、
参加してみるのもいいかもしれません。
![](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/03/matcha109.jpg)
少しきれいめな服装でOKな茶会もあります。
■お家でお濃茶
お家でお濃茶はどうでしょうか?
ふるさと納税で濃茶・薄茶をご自宅で2種類の抹茶が体験できますよ。
![](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/03/matcha110.jpg)
詳しくは下の「薄茶と濃茶の体験セット」から調べてみてください。
→薄茶と濃茶の体験セットはこちらから濃茶の美味しい淹れ方をご紹介!
日本茶専門店が教える、
濃茶の最高に美味しい練り方をお伝えします。
今回は、一人濃茶バージョンです。
【濃茶用抹茶について】
基本的に濃茶にできる抹茶は、濃くしても旨味成分が多く雑味が少ないので、
薄茶にすればとても美味しく、会社の接客などで、
普段は抹茶を飲まれない方のおもてなしにもおすすめ。
■準備物
抹茶を点てるときに必要な道具ですが、
・茶碗(ちゃわん)
・茶筅(ちゃせん)
・ティースプーン
(茶杓/ちゃしゃく)
・茶こし
(抹茶篩※まっちゃふるい)
・湯呑(茶筅用)
・ポット(80度)
・布巾(茶碗を拭く用)
・抹茶(雲上の鶴)
以上、となります。
■一人濃茶を美味しく練る方法
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まずは、
茶筅をぬるま湯に付けて
湯通しします。
水分を含ませることで
茶筅が折れにくくなります。
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茶碗にお湯を入れて、
(茶碗を)温め、
布巾で拭きます。
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抹茶を
ティースプーン2杯(茶杓3杯)
をすくって、
![](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/03/matcha116.jpg)
ティースプーンを使って、
抹茶を茶こし
(抹茶篩/まっちゃふるい)で通し、
ダマになりにくくします。
![](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/03/matcha117.jpg)
お湯を20cc程度入れます。
イメージとしては、
抹茶とお湯が
「 1 : 1 」になるようにします。
![](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/03/matcha118.jpg)
茶筅で練ります。
この時のポイントは、
「い」と「り」という字を
書くように茶筅を動かし、
抹茶がペースト状に練ります。
(約60秒程度)
![](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/03/matcha119.jpg)
そして、更に茶碗へお湯を
20ccを加えます。
![](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/03/matcha120.jpg)
茶筅で
「い」と「り」という字を
書くように茶筅を動かし、
練ります。
練っていると艶がでてきます。
(約90秒程度)
![](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/03/matcha121.jpg)
茶碗を傾けると、
全体的に艶が広がり、
とろり、と垂れる程度まで
練り上げれれたら出来上がり。
お湯の量が少なすぎると
なかなかお客様の口に
入っていかないので
注意が必要です。
![](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/03/matcha122.jpg)
一人濃茶の出来上がり!
濃茶はお菓子を食べてからいただきます。
和菓子の余韻、そこに濃茶の味わいが合わさる。
これも日本の美のひとつ、侘び寂びではないでしょうか。
また、先にお菓子を食べることで胃を保護し、
濃茶を安心して飲むことができます。
空腹時に飲むと、胃に刺激を与えますのでご注意ください。
※お菓子は、和菓子が無ければお手軽なチョコレートやキャラメル等で代用可。
![](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/03/matcha123.jpg)
茶碗のまわりに濃茶が残ったり、
味が濃くて、
飲み切れないこともあります。
そんな時は、
この上からお湯を少し入れます。
![](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/03/matcha124.jpg)
そして、薄茶にしていただきます。
濃茶ができる抹茶は
高品質なものが多く、
薄茶にしても美味です。
【豆知識】
高価な茶碗は必ず使用前と使用後に湯通しをします。
使用前の湯通し
![](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/03/matcha111.jpg)
「水で一時間→ぬるま湯で10分→沸騰させたお湯10分」を目安に湯通しします。
※お急ぎ時は、ぬるま湯で10分※やらないよりは良い。
メリットは、二つ。
一つ目は、乾燥しているお茶碗は急激な温度変化で割れてしまう可能性があります。
そして、二つ目は、汚れがつきにくく、落としやすくなることです。
使用後の湯通し
使用後は、ぬるま湯で柔らかい布などで洗います。
そして、風通しの良いところで5日程度乾かします。
楽茶碗は乾きにくいので1週間ほど乾かします。
*生乾きはカビに注意。
*洗剤はダメです。
これを買えば間違いなし!おすすめの濃茶
濃茶に適したお茶の中でもおすすめの濃茶商品をご紹介します。
オンラインでも販売しておりますので、
ぜひお買い求めいただき、淹れ方を試してみてくださいね!
雲上の鶴【うんじょうのつる】
![流芳園の雲上の鶴](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/02/unjyonotsuru.jpg)
昔ながらの製法である、藁(ワラ)などで被覆することによって、
完成した碾茶(抹茶の原料)を使用。
そうしてできた抹茶の香りは特別で、宇治抹茶伝統の生産技術のひとつ。
濃茶・薄茶ともに使用できる商品であり、
それぞれの淹れ方により味や香りが変わる高級な逸品。
茶種:抹茶
料金:2,808円 / 40g(税込)
鳳雲【ほううん】
![流芳園の鳳雲](https://www.ryuhoen.co.jp/apps/note/wp-content/uploads/2023/02/houun.jpg)
希少な宇治田原産の手摘み碾茶もブレンドした、手摘み宇治碾茶100%使用。
宇治田原産をブレンドすることで香味に奥行きが加わり、
力強い香りとコクが出来上がります。
こちらも濃茶・薄茶ともに使っていただける品になっておりますので、
使い勝手の良いお抹茶となっています。
茶種:抹茶
料金:2,268円 / 40g(税込)
まとめ
今回は濃茶についてご紹介しました。
薄茶とはまた違った良さや、
濃茶ならではの楽しみ方が伝わったのではないでしょうか。
ぜひ濃茶を飲んでいただき、
香りや味わいを楽しんでもらえると嬉しいです!