こんにちは、流芳園(りゅうほうえん)です。
ほうじ茶には、
茎を使ったほうじ茶と、茶葉を使ったほうじ茶の
2種類があることを以前紹介しました。
まだ記事を読まれていない方はお先にこちらから。
茎を使ったほうじ茶の詳しい説明はこちらから。
今回は、茶葉を使ったほうじ茶について、より詳細にご紹介します。
葉っぱ派の方々には喜んで頂ける内容だと思います!
「茶葉ほうじ茶の特徴は?」
「茶葉派には合っている人はどんな人?」
「茶葉のほうじ茶を美味しく飲むための方法は?」
今回はこういった疑問にお答えします。
☑本記事から分かること
・茶葉ほうじ茶の特徴や、流芳園ならではのこだわり
・茶葉ほうじ茶が合っている人
・茶葉ほうじ茶の美味しい淹れ方
☑記事の信頼性
・緑茶発祥の地 宇治田原に店舗
・創業200余年の日本茶専門店
・農林水産大臣賞を複数回受賞
茶葉ほうじ茶の特徴
葉っぱ派、茶葉を使ったほうじ茶の特徴についてご紹介します。
茶葉ほうじ茶とは?
原料は、「刈直し」と呼ばれる、葉っぱを揉んだ番茶を使用するのが一般的。
刈直しの葉っぱの種類は、「秋番茶」「春番茶」「親子番茶」の3種類。
実は、茶葉が採れる時期よって、
「秋番茶」「春番茶」「親子番茶」と呼び分けられており、
茶葉ほうじ茶は、これらを焙じたものです。
茶葉ほうじ茶は、ほうじ茶専用の焙じ機で焙煎(ロースト/焼く/焦がす)します。
■POINT
刈直しとは、剪定した葉っぱのこと。
剪定作業から採れる葉っぱも大切な大地の恵み、原料として使用しております。
また、その剪定作業を行う時期によって、呼び名が違い、味わいも違います。
3種類の刈直しについて説明しておきますね。
「秋番茶」とは
秋の刈直しを「秋番茶」といいます。お茶の木は冬に休眠します。
その休眠前に剪定した葉っぱを揉んだ茶葉のことです。
特徴は、一番茶・二番茶、
そして地域によっては三番茶を採った後の刈直しですので、
成分が少なく、薄い味わいで、
微かに葉っぱを切った香りが残っているような香りがします。
「春番茶」とは
春の刈直しを「春番茶」といいます。
京都では一番茶を採る少し前の3月に行います。
休眠期間を経て、刈直すので葉っぱが厚く硬い状態です。
味わいは、硬化した茶葉ですので基本的には薄いのですが、
春番茶に比べると濃いといえるかもしれません。
「親子番茶」とは
一番茶と二番茶の間にでてくる芽があり、
これを剪定して揉んだ茶葉は「親子番茶」といいます。
一番茶の刈り残しや遅れ芽を刈り直し、茶樹の表面を整えるため、
3つの番茶の中では最も味わいが豊かであると考えられます。
庭木などの剪定作業からでる枝や葉っぱは捨ててしまいますが、
お茶の場合は、大地からの恵みを大切にし「秋番茶」「春番茶」「親子番茶」と
剪定作業から出る刈直しの葉っぱを揉み、茶葉をつくり、焙煎する技術を駆使し、
日常の味わいをつくる。
茶葉ほうじ茶ができる工程を現場で体感しておりますと、
手間をかけ創意工夫することで、
価格を抑えたものづくりをしてきた先人の知恵はすごいものだと実感できます。
味や、香りについて
やさしい甘味と香ばしい香りが特徴。
香ばしい香りからはリラックス感を漂わせることができるアイテム。
茶葉のほうじ茶の原料は、緑茶の中でも、
カフェインや遊離アミノ酸、タンニン酸が少ない茶葉。
それらは、高熱で焙じることで甘みと香ばしいが生まれます。
もちろん、苦味成分のカフェインは昇華し、
カテキンも壊れて少なくなりますので渋味や苦みも減少します。
ピラジン類は、香ばしさに関わる香り成分で、
アミノ酸などが加熱されたときに発生するといわれています。
その他にも甘いローストの香りがフラン類、ピロール類などの香りが
ほうじ茶の香ばしい香り(焙焼香)に関わっているといわれています。
流芳園ならではのこだわり
やさしい甘さと、香ばしい香りをご提案させていただいております。
味わいをつくる上での一つ目のポイントは、
「親子番茶」を原材料に使用していること。
宇治茶の一番茶と二番茶の間に採れる葉っぱからできる茶葉は、
美味しい茶葉ほうじ茶をつくるのに向いています。
宇治茶の特徴は、品質の高さでありますので、
養分たっぷりの茶畑から採れる茶葉を使用することがポイントです。
それに加え、一番茶の後に採れる親子番茶には、
遅れ芽という一番茶も入っておりますので、
素材としても味わいが豊かであるといえます。
もう一つのポイントは、親子番茶を「深煎り」にすることです。
素材の味わいに加え、甘みが引き立ちます。
こんな人におすすめ!
子どもからお年寄りや妊娠中やご病気の方まで安心して飲用できるお茶。
茶葉ほうじ茶は、香りや味はしっかり味わえるのに成分は強くないので、
日常の水分補給に向います。
また、茶葉を焙じることで苦味成分のカテキン(タンニン)が壊れ、
渋味や苦味が抑えられ、口当たりも良くあっさりとします。
そして、カフェインも少ないので胃にもやさしい。
ヤカンなどで煮出してつくっておくことで、
たっぷりつくっておけるから、
家族みんなの水分補給にピッタリ!
夏場は別の容器に移して冷蔵庫で冷やしておくこともできますし、
茶葉ほうじ茶で水出し茶もおすすめ。
もちろん急須で淹れたときの味わいはバランスが良く、
親しみのある味わいが楽しめます。
手軽で便利、ご家族みんなでご愛飲していただけるのではないでしょうか。
プロが教える!茶葉ほうじ茶の美味しい淹れ方!
茶葉ほうじ茶を最高に美味しく頂きたいですよね!
お次に、農林水産大臣賞を過去2回受賞しているプロが教える、
最高に美味しい雁が音ほうじ茶の淹れ方をご紹介します。
おすすめの淹れ方は3つございます。
■ヤカンで淹れる編「茶葉ほうじ茶」※コスパが良い
■水出し茶をつくる編「茶葉ほうじ茶」※簡単で良い
■急須で淹れる編「茶葉ほうじ茶」※「香」と「味」のバランスが良い
以上の3つをそれぞれご紹介していきます。
最初は、
1⃣ ヤカンで淹れる編「茶葉ほうじ茶」
ヤカンで淹れるメリットは、コスパ良いことです。
水の量は?
淹れ方ですが、ヤカンに水を2リットル入れます。
火にかけ沸騰させます。
※カルキが気になる場合はさらに5分以上沸騰させ続けてください。
煮だす時間は?
火を弱火にしてから茶葉を大さじ3杯入れ、
お好みで2分~5分間煮だして、茶葉を取り出してください。
【豆知識】
理論的には、やかんに茶葉を直接入れて煮だす方が美味しくなります。
何故なら、茶葉をお湯に直接入れることで、
お湯と茶葉の接する部分が多くなり、
抽出効率が良くなり味わいが良くなるからです。
しかし、茶葉を取り除く手間を省く意味では、
100円均一などの市販の不織布ティーバッグや金属製の茶こしボール型などを
ご使用いただくことで非常に便利になります。
■point:煮だした後の茶葉ほうじ茶は冷やした方が良いの?
はい、煮だした後すぐに冷やした方が美味しいですよ。
方法としては、桶に水を張ったり、冷蔵庫で急冷する(※故障に注意)ことで、
茶葉の抽出が抑えられることから、
味がマイルドになり美味しくご愛飲いただけますのでおすすめです。
当地(宇治田原)では、
冬場は冷やさずに三分の一程度をポットなどに移すことで「温かいお茶」と、
そのままヤカンに入れた状態の「常温のお茶」を、
飲み分けておられる方も多くいらっしゃいます。一度お試しください。
2⃣ 水出し茶をつくる編「茶葉ほうじ茶」
水出し容器で淹れる茶葉ほうじ茶の水出し茶は、簡単だから良い。
緑茶の水出し茶も簡単でおいしいのはご存じの方も多いと思いますが、
茶葉ほうじ茶の水出し茶もおすすめです。
水出し茶ってどうして作るの?
茶葉ほうじ茶での水出し茶の作り方は、
容器に「茶葉を大さじ8杯入れ」、「水道水を1リットル入れ」、
後は容器をそのまま冷蔵庫に入れて、50分冷やせば出来上がる。
とこれだけです。
水出し茶は一回しか作れないの?
一日に2回程度は、足し水して美味しくご愛飲いただけます。
ほうじ茶が水出し茶ポットの半分~三分の一程度になったら、
水を足してください。
水出し茶の茶葉は取り出さなくても大丈夫?
冷蔵庫保存であれば、朝につくり夜、だいたい12時間程度であれば、
問題ございません。
しかし、夏場などは、あまりにも長く置いておきすぎると
茶葉やほうじ茶(浸出液)が傷んでしまうことありますのでご注意ください。
3⃣ 急須で淹れる編「茶葉ほうじ茶」
最後は、急須で淹れる茶葉ほうじ茶です。
なんといっても、「香」と「味」のバランスが良く、
最もベーシックな味わいといえるのではないでしょうか。
準備物は、
・茶葉(茶葉ほうじ茶)
・急須(330cc以上推奨)
・カレースプーン(大さじ)
・湯呑(120㏄程度)
・ポット(お湯)
それでは、2人分の淹れ方を説明させていただきます。
まずは?
沸騰させたお湯を用意した2つの湯呑(120㏄程度)に注ぎ入れ
湯さましをしておきます。
■point:湯さまし時間は、短くてOKです。
茶葉ほうじ茶は、成分が薄いので熱めでも苦なったりえぐ味が強く
なったりしにくいので湯さまし時間が短くても問題ございません。
(茶葉を計量し、急須入れたら、すぐ急須へ湯呑のお湯を入れてみましょう。)
その次に
急須に茶葉をカレースプーン3杯(大さじ代用可)入れて、
湯呑に湯さまししておいたお湯を急須へすべて(湯呑2つ分)注ぎ入れます。
浸出時間は?
浸出時間は、お好みで30秒~60秒待ちます。
この間に湯呑の水分をフキンなどで拭きとっておくとなおよいでしょう。
■check1
掌(てのひら)の感覚で浸出時間を計測できる。
この方法は、少し慣れが必要かもしれませんが慣れると便利です。
時計が無い場合は、お湯を入れた後に掌で急須の蓋を上から覆うようにし、
蓋から温かさを感じてきた時が頃合いです。
注ぐポイントは?
30~60秒待ち、お好みの味の濃さになったとおもったら、
急須から湯呑へ1・2といったら2・1と返る注ぎ方、回し注ぎをして
味わいを均一に分けます。
この時のポイントは最後の一滴まで絞りきること。
水分が残り過ぎていると2煎目の味わいに影響しますので注意してください。
point:「最後の一滴まで」とは、急須を雑に強く振り切るのではなく、
重力に任せてゆっくりと茶葉の中の水分を絞り切るようにします。
雑に強く振ってしまうと、雑味が味わいにでてしまうことがありますので
ご注意ください。
流芳園おすすめの茶葉ほうじ茶商品
流芳園で販売している商品の中でも、
おすすめの茶葉ほうじ茶をご紹介します。
オンライン販売しておりますので、
気になった商品があればぜひ注文してみてくださいね!
焙じ茶 京かおり
京都・宇治茶の一番茶と二番茶の間にでてくる茶葉である、
親子番茶を原材料に使用し深煎りすることで、
甘い味わいに仕上げています。
焙じ深煎りすることで、苦味成分のカフェインは昇華します。
茶種:ほうじ茶
料金:756円 / 200g(税込)
焙じ茶 宇治の香【うじのかおり】
香りや味はしっかり味わえるのに対し、
成分は強くないので何杯でも美味しく飲むことができるほうじ茶。
カフェインが少ないので胃への負担もあまりないことから、
子どもからお年寄りや妊娠中の方まで安心して飲用できます。
茶種:ほうじ茶
料金:540円 / 200g(税込)
焙じ茶 ティーパック【やかん用】
1パックで約2リットルつくれるようになっています。
国産の粉タイプのほうじ茶を丁寧に座布団型パックに
お詰めしておりますので非常に便利。
※こちらの原料は親子番茶に限定しておりません
茶種:ほうじ茶
料金:1,728円 / 7g×100パック(税込)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
茶葉を使ったほうじ茶か、茎を使ったほうじ茶、
あなたはどちらが好みか飲み比べてみるのも楽しいですよ!
また、ほうじ茶はカフェインも少ないため、
どなたでも親しんで飲んでいただけるかと思います。
お茶のカフェインのことが気になる方は、
こちらの記事に書いておりますので、ご参考までに。