こんにちは、流芳園(りゅうほうえん)です。
これまで私たちは、茶畑を「地面から」眺めてきました。芽吹きの時期、霧が立ちこめる朝、手摘みの様子……どれも地に足のついた風景です。けれど今、ドローンという新たな視点から見ることで、茶畑の表情は大きく変わり始めています。空から見た茶畑は、単なる農地ではなく、味や香りを編み込んだ「地図」のように私たちに語りかけてくるのです。
「ドローンが映し出す、茶畑の新たな表情とは?」
「茶づくりにおける“空”と“人”の共創とは?」
今回はこういった疑問にお答えします。
☑本記事から分かること
・ドローンが映し出す、茶畑の新たな表情とは?
・茶づくりにおける“空”と“人”の共創とは?
・流芳園オススメのお茶の紹介
☑記事の信頼性

・緑茶発祥の地 宇治田原に店舗
・創業200余年の日本茶専門店
・農林水産大臣賞を複数回受賞
ドローンが映し出す、茶畑の新たな表情
茶畑の管理や観察は、これまで経験と勘に支えられてきました。しかし今、テクノロジーの進化により、上空から俯瞰することで“味のヒント”が見える時代が到来しています。そこには、これまで見落としてきたお茶づくりの手がかりが広がっているのかもしれません。
畝のかたちが語る、風味のグラデーション
ドローンから茶畑を見下ろすと、まるで幾何学模様のように整然と並ぶ畝(うね)が視界に広がります。しかしそのかたちは、実は一様ではありません。日照条件、傾斜、水はけ……それぞれの畝が異なる条件下で育ち、葉の色合いや艶に微妙な差が現れます。この「色の違い」は、つまり風味の違いでもあるのです。たとえば、やや黄みを帯びたエリアの茶葉は、さっぱりとした味になりやすい。逆に濃い緑の部分は、旨味の濃い茶葉が採れることが多いのです。ドローンは、将来そうした“味の分布”をひと目で教えてくれる地図のような存在になるのかもしれません。
【茶業者のトリビア:畝(うね)の方向について】
茶畑の畝って、斜面に対して「平行」な畑が多いのですが、「垂直」になってる畑も存在しています。下から上、もしくは上から下へ風を抜けやすくすることで、風通しが良いことが理由と言われています。
また、現在では圃場の最長辺に対して畝の向きを合わせることで、農道や枕地(まくらち)の面積を少なくできるなどの理由から作業効率を高められるからと考えられています。

枕地とは、畦(あぜ)の両端で旋回する場所のことで、どうしてもそれ以上は茶畑をつくれない場所といえます。また、茶刈り機など作業機を合わせた長さを基本とし、圃場に効率よく畝をつくることが重要です。
茶畑についてもっとご興味のある方はこちらの記事も参考にしてください。
歴史が受け継いできた日本の伝統!茶を知ってみよう!
気づかなかったムラを、空から発見する!?
地上で見ているときには気づかなかった“ムラ”も、ドローンの視点では明確に浮かび上がります。葉の生育が不揃いな箇所、病害虫の発生初期、霜の影響を受けた一帯……これらを早期に発見できることで、手当ても的確に行えるようになるのではないでしょうか。従来は人の目と経験に頼っていた「見回り」の精度が、ドローンによって飛躍的に高まりつつあるのです。それはつまり、品質の安定化、そして一杯ごとの味わいの信頼性にもつながっていくのではないでしょうか。
「ここだけの味」をつくる、新たな選別軸
空撮によって把握できる茶葉の成育状況をもとに、「この斜面の、この区画だけを摘む」といった細かな選別も行いやすくなるかもしれません。私たち茶師にとって、これは“風味を設計する”という意味で非常に大きな可能性を秘めています。ひとつの畑の中でも、旨味の出やすいエリアを狙って仕分けする。そうしてできた一杯には、その年、その場所だけの個性が凝縮されるのです。ドローンによって、私たちは「地形の違いを味に変える」新たなフェーズに踏み出し始めています。
→「オリジナル玉露 玉誉(たまほまれ)」。お茶に含まれるカテキンは、お茶の渋みや苦みの成分、抗酸化作用や健康効果に期待されます、詳しい商品説明はこちら茶づくりにおける“空”と“人”の共創
ドローンは単なる観測ツールではありません。お茶の味をつくるために、人の経験と感覚を補完する、もうひとりの“観察者”なのかもしれません。ここでは、ドローンがもたらす新たな可能性と、これからの茶づくりにおける「人と技術の関係」を見つめてみます。
ドローンで描く、未来の風味マップ
将来的には、ドローンによる観測データを蓄積し、「風味マップ」として年ごとの変化を可視化することも視野に入るかもしれません。たとえば、「この年は春の冷え込みが強かったから、この斜面の玉露は香りが強い」——そんな分析が可能になれば、お茶の味の個性を記録として残し、再現性を高める一助になります。味の設計がより科学的になっていく一方で、それを読み解くのはあくまで“人”。ドローンの視点と茶師の感覚が重なったとき、これまでにない精度と深みを持ったお茶が生まれるかもしれません。
玉露について更に詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
今すぐ試したい! 新感覚のオリジナル玉露で現代の忙しいあなたも簡単に高級茶を
茶畑の景色が変える、観光と体験価値
ドローンはまた、観光や地域体験の分野でも大きな力を発揮します。上空から見る茶畑の景観は、言葉を失うほど美しく、SNSや観光コンテンツとしても大きな魅力があります。また、ドローン映像を活用した「空中散歩付き茶体験」などの試みも、今後広がるかもしれません。単なる風景としての茶畑ではなく、「味を生む風景」としての魅力を伝える新たなアプローチが生まれています。
技術があっても、最後は“手”と“舌”
どれだけ精密な映像やデータが得られたとしても、最終的に味を決めるのは「人の手」と「舌」です。ドローンはその判断を助ける存在にすぎません。むしろ、テクノロジーが進化するほど、私たちの“職人の目”と“茶師の直感”が、より際立つ時代になってきたと感じます。空と人との対話のなかで生まれる一杯——それは新しいようでいて、どこか懐かしい“味の風景”を再び呼び起こしてくれるのかもしれません。
流芳園がおすすめするお茶とは?

いかがでしょうか。空から見ることで、茶畑の表情は“味の地図”として立ち上がってくる。その一枚一枚の葉に、地形と気候と人の手が描き込まれているのです。流芳園では、こうした細やかな観察と積み重ねの中から、「この区画の、この時期にしか出せない味わい」を大切にしています。茶師十段が選び抜いた煎茶・玉露・ほうじ茶のラインナップは、まさに“土地の記憶”を映す一杯です。ここではおすすめの流芳園のお茶をご紹介します。これらのお茶はオンラインで購入可能ですので、ぜひお試しください。
オリジナル玉露 玉誉【たまほまれ】

「オリジナルブレンド 玉誉」はどのようなお茶?
“淹れ易く美味しいお茶”と新茶期にはお客様からご期待のお声が最も多い人気のお茶。
口当たりは軽く爽やかで柔らかみのあるコク、ほんのり緑っぽい黄色
、奥地に広がる緑茶の豊かな味わいが心地よいリッチテイスト。
一葉一葉をムラなく丁寧に火入れ加工。
玉露系の爽やかで甘みのある若芽の冠茶(かぶせちゃ)、
それにコクのある茶葉を合わせることで凝縮された香味と濃度感をつくります
「淹れ易くて、おいしい玉露を作ってみたら?」と
そんな先代(七代目)の遊び心を真剣にカタチにしたことで誕生しました。
覆いの利いたモノをブレンドし、芳醇な香りと甘みが広がります。
彩りに満ちた味わいを…。
茶種:オリジナル玉露
料金:1,080円 / 80g(税込)
素朴仕立 稀頭【まれがしら】

黄色い煎茶で、お茶らしい清涼感のある香りと後味のすっきりさが特徴です。
初々しい露天栽培の生葉を収穫し、浅く蒸して製茶しております。
そのため、爽快な香りだけでなく、
煎茶としての旨味も同時に味わっていただける逸品となっております。
茶種:素朴仕立(煎茶)
料金:648円 / 80g(税込)
特上 雁が音焙じ【とくじょう かりがねほうじ】

厳選された上質な一番茶を100%使用しております。
雁が音(=白い茎)が濁りのない香ばしい香りを作り出し、
またコクと余韻の上品さを同時に味わって頂けることでしょう。
素材を最大限に活かした「浅煎り」焙煎となっています。
茶種:ほうじ茶
料金:704円 / 100g(税込)
焙じ茶 京かおり

京都・宇治茶の一番茶と二番茶の間にでてくる茶葉である、
親子番茶を原材料に使用し深煎りすることで、
甘い味わいに仕上げています。
焙じ深煎りすることで、苦味成分のカフェインは昇華します。
茶種:ほうじ茶
料金:756円 / 200g(税込)
雁が音焙じ【かりがねほうじ】

「浅煎り」焙煎の雁が音焙じは、
お客様やご自身のティータイムなどにはゆっくり急須で淹れて、
香りを堪能することもできます。
さらに、暑い夏や冷たいものを飲みたいときには急冷して楽しめます。
水出し茶にも向いていますので、冷ややかな味わいがお好みの方にもおすすめです。
毎日の水分補給にピッタリ!
茶種:ほうじ茶
料金:596円 / 100g(税込)
抹茶入り玄米茶

抹茶入り玄米茶は、すべての良い所どりをしている玄米茶になります。
目で見て綺麗、香りも玄米が引き立ち、
味はお茶の味わいと抹茶の味わいを堪能できます。
玄米・茶葉・抹茶のハーモニーが合わさり、引き立ちます。
甘く飲みたい場合は湯冷ましすることがオススメ。
よりまろやかに優しい味わいになります。
茶種:玄米茶
料金:542円 / 100g(税込)
玄米茶 上玄米茶【じょうげんまいちゃ】

一番茶を使用しており、特徴は味わいが大変甘いこと。
また、玄米は2種類の玄米をブレンドしていることから、
玄米の香りが引き立ちながら、茶葉の旨味と丁度良く合わさっております。
かりがね茶葉の効果を最大限に発揮している逸品です。
茶種:玄米茶
料金:756円 / 200g(税込)