「雑味」の正体とは?プロが嫌う味、好む味、苦みってなんだ?

こんにちは、流芳園(りゅうほうえん)です。

お茶を飲んだとき、「ちょっと苦いな」「なんだか渋い」──そんなふうに感じた経験はありませんか?一見するとマイナスな印象に思えるこれらの味わい、実は私たち茶師のあいだでは“味の表情”の一部として捉えられています。今回は、「雑味」や「苦み」といった曖昧で奥深い味覚についてご紹介させていただきます。

本記事から分かること

 ・茶師が語る「雑味」と「うま味」の境界線

 ・雑味と苦味の「正体」

 ・流芳園オススメの玉露の紹介

記事の信頼性

流芳園の店舗景観

・緑茶発祥の地 宇治田原に店舗

・創業200余年の日本茶専門店

・農林水産大臣賞を複数回受賞

茶師が語る「雑味」と「うま味」の境界線

「雑味」と一口に言っても、それが“何の味なのか”を言葉で説明するのは難しいものです。茶師として日々お茶と向き合う中で、私たちは味を「感じる」だけでなく「設計する」必要があります。第1部では、茶師が大切にしている味の捉え方や、雑味との向き合い方についてお話ししていきます。

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プロが求める“良いお茶”とは?

茶師によってもお茶の好みは様々でありますが、私にとって“良いお茶”の条件は3つほどあり、なかでも好みとしては、甘みのあるものが好きです。たとえば、やぶきた系の煎茶に2~3日ほど覆いをかけると、香りも甘みも引き立ってきます。そういった、飲んだ瞬間に「ふっ」と立ち上るような香りがあるお茶に惹かれます。

お客様にお出しする商品としては、価格帯も非常に重要です。関西では600〜800円、関東では800〜1,000円ほどで求められるお茶の味──そこを目指して、“単純すぎず、でも飲みごたえがある”ブレンドを意識しています。“苦みを抑えつつ、うまみと口当たりを引き上げる”──それが、お茶を設計するうえでの私のひとつの答えです。

雑味とは何か──プロとお客様の感覚の違い

お客様が「雑味がある」とおっしゃるとき、それはたいてい「苦い」「渋い」「飲みにくい」といった感覚です。でも、我々茶師の世界ではもう少し細かく分類します。

苦みはカフェインやタンニンの組み合わせ

渋みはタンニン(カテキン)の量

酸味は酸化によって現れる

えぐみは葉物野菜のような“青さ”由来のもの

たとえば、「急須に茶葉を入れて、入れっぱなしにしていたら変な味がした」というケース、あれは典型的な“えぐみ”の強調された状態ですね。温度や抽出の時間でも、味わいは大きく変化するのです。

雑味=悪ではない? 複雑な味の設計美学

抹茶を「美味しい」と感じる方も多いですが、あれは実は“えぐみの塊”のような飲み物なんです。ただし、それが“抹茶らしさ”であり、他の成分とバランスが取れていれば、むしろ深みや個性として成立します。緑茶でも、わずかな苦みや渋みがあるからこそ“飲んだ感”が出るもの。扱いやすい煎茶は人気ですが、私が開発している“熱湯玉露”のように、「あえて少し雑味を残しながらも、飲みやすさを保つ」設計も評価されています。

雑味と苦味の「正体」に迫る

「苦い」「渋い」「えぐい」──どれも似ているようでいて、実は異なる感覚です。お茶の世界では、それぞれの味覚をどう活かすか、あるいはどう抑えるかが、美味しさを左右する鍵となります。後半では、“雑味と苦味の違い”を深掘りしながら、プロとしての味覚設計や伝え方の工夫についてご紹介します。

苦味と雑味のちがいはどこにある?

苦味と雑味は似ているようで、実はまったくの別物です。“上品な苦味”はお茶の奥行きを生みますが、“えぐみ”が強すぎると雑味と感じられてしまう。それをどう制御するかが、茶師の腕の見せどころです。苦味はただ抑えるのではなく、全体の味のなかでどう位置づけるかが大切です。

お茶から“雑味”を抜くと、何が残る?

アミノ酸を増やしすぎると、確かに旨味は強くなります。でも、味が“端的”すぎると、逆に「良いお茶」とは思われにくい。少し雑味があるからこそ、複雑さが生まれ、飲みごたえや余韻が育つ──その感覚は、茶師として常に意識しています。

“雑味の教え方”と、最適なお茶の見つけ方

初心者の方は、「全部苦い」としか感じられないことが多いのですが、実際には“種類の違う苦み”があります。お寿司のシャリの苦みと、おこげの苦みは違うように、緑茶の苦みと抹茶の苦みも異なります。その違いを丁寧に説明しながら、「じゃあ、こういうタイプのお茶葉を試してみませんか?」と提案するのが、私たちの仕事です。熱湯玉露を試していただくのも良いですし、「お茶らしい清涼感のある味わいが好き」という方には“まれがしら”を勧めることもあります。一緒に”あなたにとっての”素敵な一杯を探させてください。

まとめ & 流芳園オススメのお茶の紹介

“雑味”や“苦味”といった味は、決して悪者ではありません。むしろ、それらをどう扱うかによって、お茶は深みや記憶に残る一杯になり得ます。流芳園では、熱湯で淹れても美味しい玉露や、扱いやすく味わい深いブレンド煎茶など、幅広いラインナップを揃えています。ぜひ、ご自身にとって“心地よい苦味”を持った一杯を探してみてください。これらのお茶はオンラインストアで購入可能ですので、ぜひお試しください。

玉露 甘露【かんろ】

流芳園の甘露

玉露本来の甘さと共に、果実のような香味がしっかりと口の中で感じられます。
また、玉露の芯の部分を贅沢に使用することで、
上品な香りと柔らかみのあるコクを合わせ持った贅沢な玉露となっています。

茶種:玉露
料金:2,160円 / 80g(税込)

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オリジナル玉露 玉誉【たまほまれ】


「オリジナルブレンド 玉誉」はどのようなお茶?

“淹れ易く美味しいお茶”と新茶期にはお客様からご期待のお声が最も多い人気のお茶。
口当たりは軽く爽やかで柔らかみのあるコク、ほんのり緑っぽい黄色
、奥地に広がる緑茶の豊かな味わいが心地よいリッチテイスト。
一葉一葉をムラなく丁寧に火入れ加工。
玉露系の爽やかで甘みのある若芽の冠茶(かぶせちゃ)、
それにコクのある茶葉を合わせることで凝縮された香味と濃度感をつくります
「淹れ易くて、おいしい玉露を作ってみたら?」と
そんな先代(七代目)の遊び心を真剣にカタチにしたことで誕生しました。
覆いの利いたモノをブレンドし、芳醇な香りと甘みが広がります。
彩りに満ちた味わいを…。

茶種:オリジナル玉露
料金:1,080円 / 80g(税込)

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オリジナル玉露 熱湯玉露【ねっとうぎょくろ】

■「オリジナルブレンド 熱湯玉露」はどのようなお茶?

ほどよい甘みとさっぱりした味わい。
若き日の先代(七代目)が茶づくりを学んでいた頃、仕上機・乾燥機も技術革新され、
ブレンド技術に加え、仕上げ加工においても様々な提案が可能になっていました。
そんな中でも流芳園は変わることなく伝統的な茶づくりを続け、
先代は「誰からも愛され飽きのこない爽快で味わいのあるお茶」
という想いを持って、茶をつくっていました。
そして、その足がかりとなるお茶「簡単」で「美味しい」を目指し作りあげたお茶が「熱湯玉露」。
当園にとっては初めて取り組んだ現代的な味わい、
「熱めのお湯でサッと淹れられ、お手軽で美味しい」定番です。
茶種:オリジナル玉露
料金:648円 / 80g(税込)

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煎茶 特撰【とくせん】

流芳園の特撰

「特撰」は、目利きの技術を使用し、
品質の良い茶葉を見極めつつ、バランスの良いお茶を作っております。

また、目利きの技術以外にも、
ブレンドの技術と、仕上げの加工技術も使用しているため、
流芳園の技術の結晶とも呼べるお茶と言えるでしょう。


「特撰」は熱めのお湯でも美味しく淹れることができるため、
お茶に詳しくない方でも淹れやすいお茶となっております。
普段使いにもぴったりです。

茶種:煎茶
料金:1,080円 / 80g(税込)

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素朴仕立 友白髪【ともしらが】

清涼感、抹茶のような香り、コクのある味、マイルドな味わいなど、
バランスが効いている茶葉になります。
初心者の方でも淹れやすいお茶になるので、
お茶を嗜んでみたいと思っている方にはとてもオススメの商品です。

「水出し茶」にもおすすめの万能茶。

茶種:素朴仕立(かぶせ茶)
料金:864円 / 80g(税込)

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素朴仕立 稀頭【まれがしら】

流芳園の稀頭

黄色い煎茶で、お茶らしい清涼感のある香りと後味のすっきりさが特徴です。
初々しい露天栽培の生葉を収穫し、浅く蒸して製茶しております。

そのため、爽快な香りだけでなく、
煎茶としての旨味も同時に味わっていただける逸品となっております。

茶種:素朴仕立(煎茶)
料金:648円 / 80g(税込)

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雁が音焙じ【かりがねほうじ】

流芳園の雁が音焙じ

「浅煎り」焙煎の雁が音焙じは、
お客様やご自身のティータイムなどにはゆっくり急須で淹れて、
香りを堪能することもできます。

さらに、暑い夏や冷たいものを飲みたいときには急冷して楽しめます。
水出し茶にも向いていますので、冷ややかな味わいがお好みの方にもおすすめです。
毎日の水分補給にピッタリ!

茶種:ほうじ茶
料金:596円 / 100g(税込)

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宇治抹茶 グリーンティー

流芳園のグリーンティー

宇治抹茶の上品な香りが漂い、
それに伴い良質な苦味と甘味がマッチしたスイートな味わいが特徴。
鮮やかなグリーンが涼しさと癒しを与え、
自然とやさしいニュアンスが懐かしく、夏を活かします。
ぜひ「グリーティー×リラクゼーション」の掛け合わせを体験してみてください。

茶種:グリーンティー
料金:400円 / 180g(税込)

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りゅうほうえん

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