茶葉の色が物語る、見た目と味の不思議な関係

こんにちは、流芳園(りゅうほうえん)です。

お茶を手に取ったとき、まず目に飛び込んでくるのは茶葉の色です。茶師にとって、この「色」は単なる美しさではなく、品質や味わいを予感させる重要な手がかりのひとつです。本記事では、茶師の目線から、茶葉の色が示す意味や、色と味覚の奥深い関係について紹介します。


「茶葉の色が示す味わいと品質とは?」
「湯に溶け出す色と味覚の関係とは?」
今回はこういった疑問にお答えします。

本記事から分かること

 ・茶葉の色が示す味わいと品質とは?

 ・湯に溶け出す色と味覚の関係とは?

 ・流芳園オススメのお茶の紹介

記事の信頼性

流芳園の景観

・緑茶発祥の地 宇治田原に店舗

・創業200余年の日本茶専門店

・農林水産大臣賞を複数回受賞

茶葉の色が示す味わいと品質

茶葉の色は、香りや形状と並んで、味や品質を評価する際の重要な要素です。ここでは、茶葉の色からどのような情報が得られるのかを解説します。

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茶葉の色から読み解けること

茶師は茶葉の色から味わいの傾向をある程度予測します。もちろん香りも大切ですが、目から得られる情報の影響は非常に大きいのです。例えば、白っぽかったり黒すぎる茶葉は、一般的に品質的に微妙なことが多く、明るい色調の茶葉は良質な傾向が見られます。とはいえ、最終的に大切なのは好みに合うかどうか。ワインと同じく「高い=良い」ではありません。「安いお茶で満足できたなら、それが一番幸せ」という考え方も、我々茶師の中で大切にされている視点です。

色と味が一致しないときもある!?

茶葉の色と味は常に一致するわけではありません。例えば深蒸し茶や抹茶は、色が濃く美しく見えても、管理が不十分なら味が物足りないことがあります。一方で、見た目は地味でも、奥深い味わいを持つお茶も少なくありません。紅茶や烏龍茶では「酸化」による変化が美味しさを生むことがありますが、緑茶ではこれが「欠点」とされます。しかし、ブレンドの際には、こうした欠点が適度に混ざることで、単調になりがちな味にアクセントを与え、結果として調和した味わいが生まれることがあります。

茶業者のトリビア:「酸化」≒「萎凋」
酸化は、物質に酸素が化合すること、萎凋は、摘み取った茶葉を一定の時間放置し、萎れさせ(酸化しながら水分が抜ける※茶葉に含まれる酸化酵素を活性化させる)香味をつくること、またその香りを萎凋香といいます。萎凋香は、花のような香り、そして熟した果実などの香りに例えられます。

また、ウーロン茶やプーアル茶のような半発酵茶が一般的でそれらは萎凋を行うことから、中国での茶師は、「萎凋(いちょう)の度合いを示す人」のことを指します。また、日本で茶師は、「ブレンダー」のことを指します。

茶師についてはこちらの記事も参考にしてください。

茶師ってどんな仕事?必要スキルやこだわりについて解説!

茶葉の色でわかること

茶葉の色には、その年の気候や生育状況、品種特性が反映されることがあります。ただし、色だけで茶葉の良し悪しを判断することはありません。茶葉の色はあくまで要素のひとつであり、茶師は香りや味、手触りなど、複合的な視点で全体を評価します。茶葉を揉んだ後に残る「茶カスの色」も、貴重な手がかりになります。

湯に溶け出す色と味覚の関係

お湯を注いだときに現れる「水色」は、飲み手の印象を左右するだけでなく、茶師の評価軸としても重要です。その水色と味覚との関係について紹介します。

湯の色と味わいの印象

抽出したときの水色からも多くの情報が得られます。緑が強すぎる、黄色がかっている、濁っている——こうした色合いは、茶葉の蒸し加減や製造管理を示唆しています。ただし「良い色=美味しい」ではなく、最終的には「好みに合うかどうか」が重要です。茶師はそうした個人の好みを意識しながら水色を見極めます。

色を通じたお客様との対話

お客様の好みを理解するために、茶葉の色を一緒に確認しながら会話を進めることがあります。香りや味の話をしていても、実は多くのお客様が「目で見た印象」を重視しているのです。「緑色」は特に日本茶において特別視されてきました。江戸時代、宇治田原で茶色の煎茶を鮮やかな緑色の抽出液に変えたことは、画期的な出来事として知られています。現在も鮮やかな緑は人々の気持ちを高揚させる色です。

初心者の方への楽しみ方アドバイス

初心者の方には、色だけでなく味わいにも目を向けていただきたいと思います。黄色いお茶、緑のお茶、それぞれに異なる個性があり、そこに隠れた魅力を見つけていくことが、味覚を磨く楽しさにつながります。「美味しい」と一言でまとめず、たった一口でもじっくり味わい、その奥行きを感じ取ってもらえると嬉しいです。味覚は鍛えれば鍛えるほど敏感になり、より多くの楽しみを発見できるようになります。

流芳園がおすすめするお茶とは?

茶葉の色は、味わいや品質を感じ取るための重要なヒントであり、楽しみ方の一つの入口でもあります。流芳園では、茶師の目で選び抜いた茶葉を揃えています。ぜひ、色や香り、味わいの多彩な世界を楽しんでいただき、自分に合った一杯を見つけてください。「流芳園」ではオンラインショップでも多様な商品を用意しており、オリジナル玉露(夕誉)、上級煎茶の「流芳園」や「古都の香」など、様々なテイストのお茶を取り揃えています。ぜひ、今の環境で楽しめるお茶を味わい、その大切さを感じてみてください。

オリジナル玉露 夕誉【ゆうほまれ】


「オリジナルブレンド 夕誉」はどのようなお茶?

流芳園オリジナル玉露 夕誉は、簡単で淹れやすい高級緑茶。
水出しから熱湯まで幅広くお楽しみいただけます。
「お茶の淹れ方ってよくわからないわ」と言われるような方から、湯温や抽出時間など淹れ方にこだわる方も含め、より多くの方に美味しく簡単にご愛飲いただけます。夕誉は、八代目園主 谷口善右衛門がひたすらお茶と向き合い、多くの材料、数々の試作を繰り返し作り上げた、従来の緑茶のイメージを覆す全く新しい緑茶。天候と芽の動きから摘採のタイミングを見極めることで若芽に摘採することができ、若芽の茶をミル芽いい、そのミル芽(若芽)の旨味と充分な肥培管理をすることで作られる養分の旨味、独自の精選加工を施し、微量の高級宇治抹茶をあしらえることで凛とした香味が生まれます。その味わいは上品な香りとコク、それから透明感のある薄緑を表現することができ、うまみ・香り・水色、各々に品位を感じていただけるプレミアムな味わいに仕上げました。

茶種:オリジナル玉露
料金:1,620円 / 80g(税込)

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煎茶 流芳園【りゅうほうえん】

新緑の香りを茶葉がそのまま包み込むように爽やかで、
良質な茶葉を厳選することで贅沢なコクを実現しています。
八十八夜(付近)に採れた茶葉で作っているため、
旬の味を堪能することができます。
老舗の名を刻んだ逸品、是非ご堪能あれ。

茶種:煎茶
料金:1,620円 / 80g(税込)

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素朴仕立 友白髪【ともしらが】

清涼感、抹茶のような香り、コクのある味、マイルドな味わいなど、
バランスが効いている茶葉になります。
初心者の方でも淹れやすいお茶になるので、
お茶を嗜んでみたいと思っている方にはとてもオススメの商品です。

「水出し茶」にもおすすめの万能茶。

茶種:素朴仕立(かぶせ茶)
料金:864円 / 88g(税込)

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雲上の鶴【うんじょうのつる】

流芳園の雲上の鶴

昔ながらの製法である、藁(ワラ)などで被覆することによって、
完成した碾茶(抹茶の原料)を使用。
そうしてできた抹茶の香りは特別で、宇治抹茶伝統の生産技術のひとつ。
濃茶・薄茶ともに使用できる商品であり、
それぞれの淹れ方により味や香りが変わる高級な逸品。

茶種:抹茶
料金:2,808円 / 40g(税込)

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雁が音焙じ【かりがねほうじ】

流芳園の雁が音焙じ

「浅煎り」焙煎の雁が音焙じは、
お客様やご自身のティータイムなどにはゆっくり急須で淹れて、
香りを堪能することもできます。

さらに、暑い夏や冷たいものを飲みたいときには急冷して楽しめます。
水出し茶にも向いていますので、冷ややかな味わいがお好みの方にもおすすめです。
毎日の水分補給にピッタリ!

茶種:ほうじ茶
料金:596円 / 100g(税込)

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