こんにちは、流芳園(りゅうほうえん)です。
毎日お茶に囲まれて暮らしていると、「オフの日も飲むんですか?」と聞かれることがあります。正直なところ、お茶は私にとって“休む”対象ではなく、“自然にそこにある”存在です。今回は、茶師としての味覚との付き合い方や、私生活の中でのお茶との距離感について、少しお話ししてみようと思います。
「茶師十段の休日:私生活に見るお茶との距離感とは?」
「プロとして“味”と暮らすということとは?」
今回はこういった疑問にお答えします。
☑本記事から分かること
・茶師十段の休日:私生活に見るお茶との距離感とは?
・プロとして“味”と暮らすということとは?
・流芳園オススメのお茶の紹介
☑記事の信頼性

・緑茶発祥の地 宇治田原に店舗
・創業200余年の日本茶専門店
・農林水産大臣賞を複数回受賞
茶師十段の休日:私生活に見るお茶との距離感とは?
日々の仕事が“味”と密接に結びついているからこそ、プライベートでも無意識に味覚との関係性を保ち続けています。休日の過ごし方や、日常の食べ物との向き合い方にも、自然とその影響がにじみ出ている気がします。
→日本茶専門店「流芳園」オフィシャル ショッピングサイトはこちらから休日も、朝の一杯は欠かせない
オフの日でも、朝には必ずと言っていいほどお茶を飲みます。水分補給ではなく、「飲みたいから飲む」という感じです。季節によって選ぶお茶は変わりますが、すっきりしたいことが多いので、煎茶を手に取ることが多いです。家では、妻がほうじ茶を沸かしてくれていたら、そのままそれを飲みます。特別な意味づけはなく、ごく自然に、静かにお茶が日常に溶け込んでいる時間が好きです。
実はラーメンもポテチも好きです
ラーメンもポテトチップスも唐揚げも、普通に食べます。お茶の味に影響が出ることも当然ありますが、それも分かったうえで楽しんでいます。夕方頃、仕事をひと区切りつけて、ちょっと口直しがしたいとき。そういうときに塩気や甘みのあるものをつまみながら、炭酸水を飲んで、頭と舌をリセットする。そこから事務仕事やブログの執筆など、感覚を少し“一般寄り”にして取り組む時間に切り替わります。プロの舌と日常の味覚、その両方を行き来しながら暮らしている実感があります。
味覚のコンディションは「整えるもの」
体調によって味覚が鈍ることはあります。風邪気味のときや、ちょっと疲れがたまっているときなどは、やはり繊細な判断が難しくなるものです。ただ、そういう状況でも“今の自分の舌”でどう感じるかを見極める訓練は、これまで何度も積んできました。揚げ物を食べた後でも、その状態を踏まえて対応すれば大丈夫。もちろん、大事な判断が必要な場面では食事にも気を配っています。
プロとして“味”と暮らすということとは?
毎日味と向き合っていると、「味に疲れることはないの?」と聞かれることもあります。でも私にとっては、お茶も味も、しんどいものではなくて、むしろ心を落ち着けてくれる存在なんです。
自然と始まる“味の分析”
普段の食事でも、気がついたら味を分析しています。家族から「ちゃんと食べて」と怒られることもありますが(笑)、これはもう職業病のようなものかもしれません。お茶に例えるとこの料理はこうかな、なんて考えてしまうのが自分のクセなんです。正しいとか間違ってるとかではなくて、味そのものを観察するのが楽しいんだと思います。
味覚を休ませる?その必要性は…
正直、味覚を「休ませる」という発想は、あまりしたことがありません。お茶と向き合うことがつらいと感じたこともないし、むしろ結果が出たり、人に喜んでもらえたりすると、もっと追求したくなります。もちろん、仕事としてお金やプレッシャーが絡む場面では気持ちが疲れることもありますが、それは「味」そのものに対してではない。お茶のことが嫌いになったことは、一度もありません。
「八百善の息子」と「ぜんさん」
慌ただしい日々が続き少し落ち着いたころ、先々代(祖父)のことを思い出す時があります。先々代 六代目 谷口善右衛門は、本名も善右衛門、知人や友人からは「ぜんさん」と呼ばれておりました。
お陰様で八代目 谷口善右衛門は、『茶師十段』になりました。日々、お茶と向き合う一方で、家では“父”として、地域ではまだまだ“八百善の息子”という存在。自分ではあまり意識していませんが、場所によって周囲からの見られ方はずいぶん違います。それぞれの立場で、それぞれの役割がある。褒めてもらえることもあれば、突き返されるようなこともある。でもそれも含めて、自分に返ってくる感覚が心地よかったり、ちょっと苦かったり、日々を味わう一部だと感じています。
懸命に生きることでいつか、八百善の息子は「ぜんさん」と親しまれる日が来るのでしょうか。
流芳園がおすすめするお茶とは?
お茶は、私にとって「仕事の対象」であると同時に、「暮らしの一部」でもあります。朝の一杯に気持ちを整え、日中は真剣に味と向き合い、夜にはジャンクなものをつまみにリセットもする。そんな自然な流れの中で、お茶を無理なく楽しんでいます。流芳園では、そうした日常のリズムに寄り添うお茶を揃えています。朝の一杯にぴったりの煎茶、香りを楽しむほうじ茶、移動中でも味わいを保てるマイボトル用の茶葉など、自分の時間を少しだけ豊かにしてくれるアイテムを取り揃えています。「忙しいけど、ちゃんと美味しい」——そんな一杯を、ぜひ体験してみてください。
煎茶 流芳園【りゅうほうえん】

新緑の香りを茶葉がそのまま包み込むように爽やかで、
良質な茶葉を厳選することで贅沢なコクを実現しています。
八十八夜(付近)に採れた茶葉で作っているため、
旬の味を堪能することができます。
老舗の名を刻んだ逸品、是非ご堪能あれ。
茶種:煎茶
料金:1,620円 / 70g(税込)
素朴仕立 稀頭【まれがしら】

黄色い煎茶で、お茶らしい清涼感のある香りと後味のすっきりさが特徴です。
初々しい露天栽培の生葉を収穫し、浅く蒸して製茶しております。
そのため、爽快な香りだけでなく、
煎茶としての旨味も同時に味わっていただける逸品となっております。
茶種:素朴仕立(煎茶)
料金:648円 / 70g(税込)
特上 雁が音焙じ【とくじょう かりがねほうじ】

厳選された上質な一番茶を100%使用しております。
雁が音(=白い茎)が濁りのない香ばしい香りを作り出し、
またコクと余韻の上品さを同時に味わって頂けることでしょう。
素材を最大限に活かした「浅煎り」焙煎となっています。
茶種:ほうじ茶
料金:756円 / 100g(税込)
焙じ茶 京かおり

京都・宇治茶の一番茶と二番茶の間にでてくる茶葉である、
親子番茶を原材料に使用し深煎りすることで、
甘い味わいに仕上げています。
焙じ深煎りすることで、苦味成分のカフェインは昇華します。
茶種:ほうじ茶
料金:756円 / 200g(税込)
雁が音焙じ【かりがねほうじ】

「浅煎り」焙煎の雁が音焙じは、
お客様やご自身のティータイムなどにはゆっくり急須で淹れて、
香りを堪能することもできます。
さらに、暑い夏や冷たいものを飲みたいときには急冷して楽しめます。
水出し茶にも向いていますので、冷ややかな味わいがお好みの方にもおすすめです。
毎日の水分補給にピッタリ!
茶種:ほうじ茶
料金:648円 / 100g(税込)